2012年1月10日火曜日

【ネタバレBookReview】 メディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識

小林 弘人
技術評論社
発売日:2011-11-29
Owned Mediaを持つことによる、マーケティング戦略についてまとめられている。

前半は企業にとって、SNS利用が避けて通れなくなっている、というトレンドを解説。
※ただし、ガートナーは2014年にはソーシャルバブルははじける、と発表している。

戦略的なポイントは後半に集約されており、特に注目すべき点は以下の2点と捉えた。
・企業が用いるべき「オープン」
・ソーシャル上でのフォーラム(=コミュニティ)作り

≪企業が用いるべき「オープン」≫
この要点は以下の5つ。これらの要素を展開することが求められる。
・開放性
・透明性
・改変性
・共有性
・改善性

継続・発展的なビジネスモデルに求められる要素と同様と考えればわかりやすい。

≪ソーシャル上でのフォーラム(=コミュニティ)作り≫
これは大別すると3つの要素、10の項目から成り立つ。
ここに“ストーリー性”が加わり、ユーザ・エクスペリエンスを築くことができれば競争力に繋がる。
●グランドルール定義
- ルールを決める
- カテゴリーごとに場所を決める
- 検閲しない
●フェアなファシリテーションをする
- 売り込まない
- うそをつかない
- 適切にモデレートする
- 常に平静
●変化に備える
- データを守る
- フォーラム(コミュニティ)の存在をPRする
- 一貫した目的を持つ


ソーシャルでのマーケティングは、実社会でのコミュニケーションに近い。
人と人同士の、敬意のあるコミュニケーションとはどういったものか、
それを考えて適用することが一番の近道かもしれない。