2012年3月8日木曜日

「ビジネスがセマンティックに求める未来」 未来を見据えるためのキーワード:ビッグデータ

※2012年3月8日に開催されたセマンティックWebコンフォレンスのパネルディスカッションに出演した際の資料解説です。



では、これから先の2017年までの5年間を予測する上での骨子、大きな道筋は何をたよりに考えればいいでしょうか。そのキーワードは何でしょうか。すでにマーケットにはいくつかの言葉が並んでいます。例えば
 ・携帯電話に代表される「スマート(最適化)」
 ・電力や資源の問題で注目される「サスティナビリティ(持続可能性)」
 ・3.11をきっかけにクローズアップされてきた「レジリエント(回復力)」
といったものがあげられます。ほかにもFacebookに代表される「ソーシャル」、著しく普及している「クラウド」というものもあげられます。少し観点を変えれば、問題が後を絶たない「社会保障制度」、欧州危機で問題が表面化した「金融システム」、世界的な人口増加による「水・食料の問題」、対照的に日本国内では今後大きく社会に影響するであろう「少子・高齢化」、そしてもちろん3.11からの「復興」といったものもあげられます。キーワードをあげたら切りがありません。あまりにも多くの情報が入り乱れているのです。

ここで一歩引いて見てみましょう。すると、私たちは今“膨大な情報に取り囲まれている”という状況が見えてきます。誰もがインターネットから気軽に情報を得て、携帯電話で自由に連絡を取り、SNSで情報発信を行っているのです。現在、情報は
 ・かつてとは比べ物にならない「速さ」で処理され、伝わり、
 ・人類史上最も多い「量」で発生し、蓄積され
 ・世界のインターネットユーザ20億人分の「多様性」を生み出し、
 ・一見しただけでは到底わからない「複雑性」をもって
私たちの周りに存在するようになっているのです。そして、先ほどあげたいくつかのキーワードもこの“膨大な情報”を無視できない環境にあります。それがすべての問題に直結する訳ではありませんが、この“膨大な情報”に対峙することは未来に進むために必然となっています。つまり、 5年後2017年の未来を占うために、私たちが最も重視すべきキーワードの一つはこの“膨大な情報”=”ビッグデータ“なのです。





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