2012年3月5日月曜日

IPOに備えるFacebook : 広告媒体としての価値をあげて収益拡大へ


Facebookは2012年2月29日に開催したマーケティングカンファレンスfMCで新たな広告戦略として「プレミアム広告」の強化を発表しました。IPOを控えてFacebookは主要収益源である広告についての戦略も刷新するようです。

One Water Facebook sign at Latitude / HowardLake


  課題は16%というリーチ率の向上 ⇒ より確実にユーザへ届く広告へ
Facebookに投稿した内容がファンや友達に届くのは16%(Facebook発表)。Facebookページなら「いいね!」を押してくれているファンのうち16%に、個人なら自分の友達の16%に、投稿した内容は届いています。

この16%が多いか少ないかは別として、Facebookの新たな広告戦略では、この16%という数字の向上がテーマとなっています。つまり広告をどれだけユーザにリーチできるようにするか、が焦点となっています。


  新戦略「プレミアム広告」とは ⇒ あらゆる側面からリーチする可能性の向上を図る
新戦略として発表された「プレミアム広告」ではまず、Reach Generatorにより、Facebookページのファンに対するリーチを保証するサービスを提供します。これはFacebook側がユーザにリーチできる可能性の高いFacebookページの投稿を自動的に選び出してくれる仕組みとなっており、ファンの数に応じた定額制で提供されるとのコト。すでに平均して75%というリーチ率が実績としてでています。

また、このReach Generatorに加えて、広告が表示される機会も格段に増やしていきます。今まで広告を出していなかったログアウト後の画面、さらにはモバイルWebでの「Sponsored Stories」の表示も行うことになります。

あわせて、広告の種類も増え、近況アップデート、リンク、ビデオなどFacebookのユーザ・エクスペリエンスに溶け込んだ多種多様な広告方法が選べるようになります。

つまりところ「プレミアム広告」では、リーチできる
 ・仕組みを強化し
 ・窓口を増やし
 ・提供するコンテンツを増やす
ことで、16%であったリーチ率を格段に向上させることが狙いのようです。ちなみにこの「プレミアム広告」を利用することで、これまでの5~10倍程度の広告効果を発揮できるとのこと。今後のWebマーケティングを考えるにあたって、利用を検討しないわけにはいかなそうです。