2012年10月4日木曜日

気になるニュース(10/2) 違法ダウンロード刑罰化 ⇒ 利用実態に合わない法整備は産業の足かせになりかねない


2012年10月1日より、アニメや映画、音楽などを違法ダウンロードが刑事罰対象になりました。また、CDから音楽ファイルをPCや音楽プレイヤーにコピーするリッピングも違法化・刑事罰対象となりました。


Downloading / Criterion

違法ダウンロードの対象は著作権法に違反するファイル(権利者に無断でインターネット上に公開されたファイル)となります。ちなみにアップロードは以前から刑事罰対象でした。この違法ダウンロード、不正なファイルを意図的にダウンロードした場合にのみ刑事罰対象になります。したがって、
 ・YouTubeやニコニコ動画などで、インターネット上で見る
 ・ダウンロードしたファイルを開いたら不正なファイルが含まれていた
というのはセーフです。ややこしいのは、
 ・PC内に自動キャッシュされる分にはセーフ、
   キャッシュフォルダからファイルを別のところに移動したらアウト
 ・無料テレビ放送直後のアニメなどをダウンロードするのはセーフ、
   DVD化などによって有料化されたらアウト
 ・海外でダウンロードすればセーフ、
   国内でダウンロードするとアウト
 ・小説やゲーム、アプリなどを権利者に無断でダウンロードするのはセーフ
   音楽や映画、アニメのコンテンツはアウト
といったような例外的なものが非常に多いのです。特に音楽などと同様にちょさくけんによって保護されるべき小説やゲーム、アプリは議論の対象にすら入っていないのは、制度として未熟としか言いようがありません。

リッピングの違法化は、基本的にはCD(厳密にはCCCD:コピーコントロールCDのみ、他のCDは対象外)やDVD内の音楽や映像のデータをPCのハードディスクにコピーすることが違法となります。言い方を変えれば、PC内にCDやDVDからコピーしてきたファイルは著作権法に違反する不正なファイルとなります。これをiPodなどの携帯プレイヤーにコピーすると、違法ダウンロードの対象になる可能性がでてくるのです。これだけモバイル環境が整ってきた昨今、はたしてユーザエクスペリエンスにマッチする制度となっている、ということができるのでしょうか。

著作権の保護は必要です。特に健全なコンテンツ・ビジネスを行っていくためには不可欠な要素。しかしながら、行き過ぎた規制・中途半端な規制はコンテンツ流通に不要な混乱をもたらしてしまう可能性もあります。ITだけでなく、法整備という観点でもユーザの利用実態を捉え、古い利権ではなく将来的な発展を見据えて対応していくことが求められます。そのためには民間からの提言の機会も増やしていく必要がありますね。